【不動産業務にも使える!】不動産情報ライブラリ活用方法
不動産情報ライブラリができて一通り触ってみたものの、具体的に業務で活用するにはどうすればいいのか気になっていませんか?
本記事では不動産情報ライブラリの活用方法を解説します。
不動産業者が活用することで業務効率化・既存ビジネスの収益向上・新しいビジネスの創出ができるソリューションについてもご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
目次
不動産情報ライブラリとは
不動産情報ライブラリは国土交通省が円滑な不動産取引を目的として作成しました。
国や自治体でバラバラに公開されている不動産取引の参考となるオープンデータ(価格、周辺施設、防災、都市計画など)が分かりやすく集約されています。
不動産情報ライブラリで提供されているコンテンツ
不動産情報ライブラリで提供されているコンテンツは、分類としては価格情報、地形情報、防災情報、周辺施設情報、都市計画情報、人口情報等があり、分類ごとにコンテンツを分けたものが下記の図になります。
分類 | コンテンツの名称 | |
1 | 価格情報 | 地価公示、都道府県地価調査、不動産取引価格情報、成約価格情報 |
2 | 地形情報 | 陰影起伏図、土地条件図(数値地図25000)、大規模盛土造成地マップ |
3 | 防災情報 | 洪水浸水想定区域(想定最大規模)、土砂災害警戒区域、津波浸水想定、高潮浸水想定区域、避難施設、災害危険区域、急傾斜地崩壊危険区域、地すべり防止地区 |
4 | 周辺施設情報 | 保育園・幼稚園等、小学校区、中学校区、学校、医療機関、福祉施設、自然公園地域、市区町村村役場等及び集会施設、図書館 |
5 | 都市計画情報 | 都市計画区域、区域区分、用途地域、立地適正化計画区域、防火・準防火地域、高度利用地区、地区計画 |
6 | 人口情報等 | 将来推計人口500mメッシュ、国勢調査(500mメッシュ 人口)、駅別乗降客数 |
※国土交通省「不動産情報ライブラリ」をもとにエステートテクノロジーズ作成
不動産情報ライブラリの使い方
地図上で各種情報を見る
今回は例として不動産取引価格を見る場合の説明になりますが、他の情報を見たいときにも同じく使えると思いますので、ぜひ活用してみてください!
①「地図表示」をクリック
②「価格情報」をクリックし、「不動産取引価格情報」と「成約情報」にチェックを入れ、決定をクリック
③見たい場所をクリックし、「詳細表示」をクリック
※左上の青枠のところで情報の粒度を変更することができます(日本全国、広域、県、市、町、大字、丁目、詳細、縮尺)
④過去の取引事例が表で出てくるので、近い住所を見て価格をチェック!
不動産価格と地価を表示・ダウンロードする
不動産価格を検索・ダウンロードする(赤枠)
下記の条件を指定することで検索ができ、ダウンロードや一覧表示をすることができます。ダウンロードできる形式はCSVファイルです。
条件 | |
1. | 地域(住所または路線・駅名) |
2. | 価格情報区分(不動産取引価格・成約価格情報) |
3. | 種類(宅地・農地・林地・中古マンション等) |
4. | 時期(2005年第3四半期以降から) |
地価を検索する(青枠)
下記の条件を指定することで検索ができます。
条件 | |
1. | 区分(地価公示・地価調査) |
2. | 地域(指定は10件まで) |
3. | 用途区分(住宅地・商業地等) |
4. | 調査年(昭和45年以降から) |
5. | 地番 |
地価をダウンロードする(青枠)
鑑定評価情報(CSVファイル)を都道府県単位でダウンロードすることができます。
(価格時点は2020年以降から)
地価公示は国土数値情報ダウンロードサービスから1983年以降のデータをダウンロードすることができます。
不動産情報ライブラリの活用方法
周辺環境の確認
周辺施設情報を閲覧することで物件の詳細な周辺環境を確認することができます。保育園、幼稚園、学校、医療機関、福祉施設などの情報をもとに購入見込み顧客のサポートができます。
リスク要素の確認
防災情報を閲覧することで物件周辺のリスク要素を確認することができます。災害リスクを気にする購入見込み顧客に対して、災害リスクを踏まえて物件の紹介ができます。
過去事例の確認
不動産取引情報や成約価格情報を閲覧することで物件査定に必要な過去事例の確認を行うことができ、物件の適正価格を判断することができます。
市場ニーズの確認
将来推計人口を閲覧することで物件の対象となるエリアの人口動向を確認することができます。
人口が増加する見込みのあるエリアでは購入見込み顧客に対して、購入するべき一つの判断材料としてアピールすることができます。
また、人口が増加する見込みのないエリアでは売却見込み顧客に対して、売却するべき一つの判断材料としてアピールすることができます。
不動産情報ライブラリのAPI利用について
不動産情報ライブラリは、コンテンツの閲覧や各種データをダウンロードする以外にも無料でのAPI提供も行われています。APIでの組み込みをすれば、公開されているデータに他の情報を追加してマップ上で表現することも可能になります。
不動産情報ライブラリのAPI利用申請フォームから申請し、キーが発行されることでAPIの利用が可能になります。
ただし、商用利用する場合には一部利用できないデータもあるので、不動産情報ライブラリの商標利用の可否に関して、良く確認する必要があります。
【あわせて読みたい!不動産APIを活用したサービス記事】
不動産情報ライブラリ利用時の注意点
とても便利な不動産情報ライブラリですが、業務で利用しようとする際には注意点がいくつかあります。
- 元となるデータは特定のオープンデータのみ
- 情報の鮮度
- 情報の量・網羅性・粒度
元となるデータは特定のオープンデータのみ
「不動産情報ライブラリのコンテンツの出典」に載っているデータを基に不動産情報ライブラリは作られているので、オープンデータであってもこちらに載っているデータ以外には対応していません。もちろん、web上に公開されていないデータに関しても対応はしていません。
情報の鮮度
入手できる情報は最新のものではない可能性があります。こちらに関しても、不動産情報ライブラリのコンテンツの出典から確認することができるので、確認することを推奨します。
情報の量・網羅性・粒度
エリア情報であったり、データの粒度が業務で利用する場合、足りていない可能性があります。まずは自社で利用するうえで不動産情報ライブラリのデータが必要十分なのか確認することを推奨します。
不動産情報ライブラリに関するまとめ
不動産情報ライブラリは今まで散らばっていた不動産に関する各種情報を集約して、地図上に表示してくれる素晴らしいサイトで、不動産情報収集を快適にしてくれます。
一方で、業務で活用をする際は上記で挙げた注意点もあり、必要十分ではない可能性もあります。
不動産情報ライブラリを使ってみて、データに関して物足りなかった方や不動産データを活用して「業務効率化」・「既存ビジネスの収益向上」・「新しいビジネスの創出」したいと考えた方には下記のソリューションがおすすめです。
細かい粒度で不動産データを分析できる、エステートテクノロジーズの「不動産データプラットフォーム」
エステートテクノロジーズの「不動産データプラットフォーム」は、日々全国約10万件の不動産データをAIが自然言語処理を行い更新。様々なかたちで集計・分析・可視化することができます。
エリアは都道府県はもちろん、町丁目ごとの細かい粒度でも抽出が可能。
AI価格査定による推定価格の算出や、過去〜現在の価格推移をチャートやヒートマップで可視化。
価格も、売買価格・賃料、投資向けに利回りやCFの算出も行います。
周辺類似物件も数秒でアウトプットすることができます。
また、付随設備や地域情報(周辺施設、ハザードマップ、治安など)といった不動産関連データもご利用いただけます。
詳細は、無料相談を行なっておりますのでお気軽にお問い合わせください。
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